アプリケーションのテストでは、通常はデータを使用する必要があります。アプリケーションの一部をテストするためにデータを使用したり、そのアプリケーションやその他のアプリケーション全体でデータを使用したりできます。データをフィールドに入力して、そのフィールドがどのようにユーザー入力を受け入れるかをテストできます。また、データを使用して、テスト
アプリケーションに対してテストがどのように再生されるかを確認することもできます。
記録中、コントロールへのデータ入力はリテラル データとして記録されます。たとえば、WPF TextBox コントロールに対して入力された値がある場合、その結果のテスト ステップは次のようになります:「"Ford" を入力します」。
この値は有効ですが、これではビジュアルテストはこのテスト ステップで Ford 以外の値のデータを使用することができません。ただし、値 Ford を、このデータを表す変数で置き換えると、変数で使用される任意のデータが TextBox コントロールに入力されます。
変数を使用すると、ビジュアル テストで使用するデータが定数である必要がなくなるため、テストの柔軟性が高まります。
ビジュアル テストに変数を定義する場合は、その変数がどのような種類のデータを保持できるかを定義する必要があります。このような変数の特性を、データ型と呼びます。ビジュアル テストでは、以下のデータ型の変数を使用できます。
- テキスト (String)
- 数値 (Long)
- 数値 (Double)
- ブール値 (True/False)
- 数値 (Long Long)
- 列挙
たとえば、Silk Test Workbench でコントロールへのデータ入力が記録されるとき、記録された値が二重引用符 ("") で囲まれている場合、通常は テキスト データ型であり、テキスト データ型の変数で置き換えることができます。
ビジュアル テストでは、以下のタイプの変数を使用します。
- ローカル:通常 1 つのビジュアル テスト内で定義され、使用される変数です。ローカル変数を使用して、グローバル変数やビジュアル テスト変数などの他のタイプの変数の値を格納することができます。 を選択してローカル変数を追加するか、または <<開始>> ステップの プロパティ ペインでローカル変数を定義します。
- グローバル:グローバル変数は、ビジュアル テストのコンテキスト内で定義されますが、そのグローバル変数が含まれているビジュアル テストを実行する、任意のビジュアル テストで使用できます。ビジュアル ナビゲータ でビジュアル テストを操作している場合は、 を選択して、グローバル変数の値を定義します。他のビジュアル テストでは、 を選択して、グローバル変数の値をローカル変数に割り当てます。
- パラメータ:1 つのビジュアル テストから別のビジュアル テストに渡される変数です。
- 入力/出力パラメータ:入力パラメータを使用して、ビジュアル テストからスクリプトにデータを渡します。出力パラメータを使用して、スクリプトからビジュアル テストにデータを渡します。
- 予約:事前に定義されている変数です。この変数を使用して、ビジュアル テストの再生に関する情報やその他の有用な再生結果情報を取得することができます。予約変数の名前は、必ず接頭部 ST で始まります。予約変数は読み取り専用ですが、式の中で他のタイプの変数と共に使用できます。
ヒント: 変数を使用することによって、スクリプトでデータを再利用することもできます。詳細については、「スクリプトにおける変数」を参照してください。