Retainに組み込みTomcatが付属しており、この組み込みTomcatを使用するにはインストールが必要です。標準のTomcatインストールが実行されている既存のRetainシステムにインストールした場合は、現行のTomcat接続が削除され、Retain付属の組み込みTomcatがインストールされます。インストールの説明は、インストールのセクションに記載されています。
Retainをインストールする前に、すべてをインストールする場所を確認してください。サポートコンポーネントとコアコンポーネントは、どのプラットフォームにインストールされた場合でも同じ機能を提供します。Retainのコンポーネントは別のサーバーに分散することも、すべて1つのサーバーで実行することもできます。VMWare ESXとESXiがサポートされますが、各種要件はすべて適用されるため、要件は満たす必要があります。
Retainの構成方法は複数あり、Retainサーバー、インデックスエンジン、データベースサーバー、必要なリソースの場所などの要件に大きな影響を及ぼします。最終的には、アクティブなユーザー数が、システムに必要とされるリソースを決定します。
- デュアルコア3GHz以上のプロセッサ
- サーバーは12GB RAMの空きメモリ
- Apache 2.2.xまたはIIS
- サポート対象SQLデータベース
- Java Development Kit (JDK) 1.8 64-bit
- ストレージ容量:メッセージングシステムで必要とされるストレージ容量
- 注記:Retainシステムには10GB以上の空きディスク容量が必要で、これを下回るとメンテナンスモードになります。ストレージ、インデックス、システムに必要な空き容量が20GBを切ると、Retainから警告メッセージが送信されます。メッセージングシステムのストレージスペースは最小要件を大きく超えることから、管理者は「ストレージ要件の見積り」を参照して最小ストレージスペースを予測する必要があります。
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RAM:必要なメモリは、Retainシステムの負荷と使用条件によって異なります。サーバーが使用可能なメモリ量は、Javaで自動調整されます。チューニングは、インストールで選択した内容に応じて異なります。システムがRAMのサイズを検出して、自動で次のメモリ量を割り当てます。
- システムメモリ16 GB未満:
- 8GB:サーバーおよびワーカー
- 6 GB:サーバーのみ
- システムメモリ20GB未満:
- 12 GB:サーバーおよびワーカー
- 10GB:サーバーのみ
- システムメモリ20GB以上:
- 16GB:サーバーおよびワーカー
- 14 GB:サーバーのみ
- システムメモリ16 GB未満:
ワーカーのみがインストールされている場合は、メモリは3GBにチューニングされます。
Retainサーバー、Retainワーカー、データベース、インデックスエンジンが同じマシンにインストールされ、アーカイブするアクティブメールボックスは500未満。Retain Message Routerを専用サーバーのDMZにインストールする必要があります。
- 12GBのRAM
Retainサーバー、Retainワーカー、インデックスエンジンが同一サーバー、データベースは別のサーバー:
- 専用インデックスサーバー*、専用データベースサーバー、専用Retainサーバー
- アクティブメールボックス50,000
- Retainサーバー用RAM 16GB以上(環境により異なる)
- 適切なサーバー上のデータベース
- Retainワーカーはメッセージシステムの各ポストオフィスにリモートインストール
- アクティブメールボックス500~5,000
- 12~16 GBのRAM
- アクティブメールボックス5,000~30,000
- 16~32 GBのRAM
ディスク容量は、アーカイブされる電子メールの数と保持時間によって異なります。保持期間は2年間とし、必要に応じて容量を追加することが推奨されます。ストレージの速度はパフォーマンスの決定要因です。SANおよびローカルストレージを推奨します。NASはサポートされません。
- Open Enterprise Server 11、2015 (64-bit)
- SUSE Linux Enterprise Server 12 (64-bit)
- SUSE Linux Enterprise Server 12 SP1 (64-bit)
- SUSE Linux Enterprise Server 11 (64-bit)
注:Retainシステムは容量以外にも必要な条件があります。特にモバイルメッセージデータをアーカイブするシステムでは、小さなファイルを多数保存するために、十分な数のiノードが必要です。SLES 11は、EXT3ファイルシステムのデフォルト設定を変え、修正を行わない限り、大規模なストレージシステムにはSLES 11上のEXT3ファイルシステムは不十分です。制約事項と変更の方法については、多数のiノードを使用する場合のEXT3パーティションの設定方法を参照してください。別のファイルシステムを使用する場合は、XFSファイルシステムを選ぶことで、柔軟にリスクを軽減できます。
- MS Windows 2008 (R2) 64-bit
- MS Windows 2012 64-bit
- MS Windows 2012 R2 64-bit
- PowerShell 3.0以上
- MySQL 5.6x (MySQLを使用する場合は、MySQL Connector/J (JDBC 5.1.21以上)がRetainサーバーとReporting and Monitoring Server用に必要)
- Oracle 10/11g
- MS SQL Server 2008 R2、2012、2014
- PostgreSQL 9
Retainでは、各種コンポーネント間の通信や異なるアーカイブシステムとの通信に多くのポートが使用されます。デフォルトでは、次のサービスのために以下のポートが使用されます。
RetainサーバーはRetainシステムの主要コンポーネントです。他のRetainプロセスは、デフォルトでポート48080を使用してサーバーと通信します。サーバーは、他のコンポーネントの通信設定に関係なく(SSLポート443など)、常にこのポートをリスンします。
- 48080 (TCP):Retainサーバーをホストするサーバー外部のサーバー上でRetainプロセスが実行されている場合、受信アクセスが必要です。
- Reporting and Monitoring Serverコンポーネントが外部サーバーにインストールされている場合は、サーバーに送信アクセスが必要です。この記事のレポーティング&モニタリングコンポーネントの項も参照してください。
- 48009 (TCP):AJP (Apache JServ Protocol)ポートがWebサーバーとTomcatとの通信に使用されます。これらはともに同じサーバー上に置く必要があるので、外部ポートアクセスを必要としません。
- 80/443 (TCP-HTTP/HTTPS):サーバーのWebインターフェイスへの受信アクセスが必要。
- 25 (TCP):Retainサーバーがサーバーエラー、ジョブのステータスとエラーをメールで通知するために送信アクセスが必要です。Database Management System (DBMS) ポートへの発信アクセス。使用するデータベースシステムによって異なります。このページの「データベース管理システム」のセクションを参照してください
使用するモジュールに応じて、Retainサーバーのホストサーバーの他のポートも開く必要があります。
Retainワーカーは、電子メールシステム、ソーシャルメディアアプリケーション、モバイルデバイスなどのメッセージングソースからデータを収集するコンポーネントです。
- 48080 (TCP):Retainサーバー外部のサーバー上の場合は、送信アクセスが必要です。
- 80または443 (TCP HTTPまたはHTTPS):ワーカーWebインターフェイスに到達する受信アクセスが必要です。
使用するモジュールに応じて、Retainサーバーのホストサーバーの他のポートも開く必要があります(Retainでアーカイブされるメッセージングシステムのホストサーバーなど)。
Message Routerは、Retain for Mobileモジュールの利用時に使用します。Message Routerはモバイルデバイスに接続して、SMSメッセージログの転送、BBMPデバイスの構成を処理します。通常は、DMZ内に配置されます。
- 443 (TCP):インターネットの受信および送信アクセスとRetainサーバーへの送信アクセスが必要
- 111/2049 (UDP/TCP):NFSクライアントサービス用。(REpresentational State Transfer (REST)を使用しない場合にのみ必要)ワーカーがMessage Routerサーバー上にない場合は、ワーカーのサーバーにログを保存するための送信アクセスが必要です。Sambaを使用可能。ただし、NFSの方が信頼性が高い
NFSを正しく機能させるために他のポートが必要になる場合があります。
NFSサービスを正しく機能させるための調査はお客様が行ってください。
このプロセスはRetain v3.4の新機能で、アーカイブジョブと、サーバーのレポーティングおよびモニタリングサービスを提供します。デフォルトではインストールされないため、インストールプロセスで選択する必要があります。
- 48080 (TCP):Retainサーバー外部のサーバー上の場合は、受信および送信アクセスが必要です。
- 80/443 (TCP):R&MサーバーのWebインターフェイスへの受信アクセスが必要です。
- 25 (TCP):Retainサーバーの外部のサーバーで実行されている場合は、送信アクセスが必要です。
Retain Stubbing Serverは、Retainサーバーにスタビングサービスを提供するコンポーネントです。お客様が使用またはインストールすることは稀です。メリットとデメリットについては、管理およびユーザーガイドを参照してください。
- 48080 (TCP):Retainサーバー外部のサーバー上の場合は、送信アクセスが必要です。
- 80/443 (TCP):Stubbing ServerのWebインターフェイスへの受信アクセスが必要です。
データベース管理システムで使用されるデフォルトポートは、以下のとおりです。これらは、システム内で設定が可能です。データベースサーバーの受信アクセスとRetainサーバーの送信アクセスが必要です。
- MySQL:3306
- MS SQL:1433
- Oracle:1521
- Postgres:5432
- 80/443 (TCP):RetainサーバーとMessage Router間でデバイス構成情報を通信するために受信アクセスと送信アクセスの両方が必要です。この記事の「Retain Message Router」と「Retainワーカー」のモバイル項目を参照してください。この記事の「Retain Message Router」も参照してください。
- 111/2049 (UDP/TCP)、NFSサーバー用:ワーカーがMessage Routerサーバー上にない場合は、メッセージルーターがワーカーのサーバーにログを保存するための受信アクセスが必要です。Sambaを使用可能。ただし、NFSの方が信頼性が高い
NFSを正しく機能させるために他のポートが必要になる場合があります。
NFSサービスを正しく機能させるための調査はお客様が行ってください。
- CellTrust Gateway 4.2.0 +
- 111/2049 (UDP/TCP):CellTrust Securelineサーバー上、NFSサーバーサービス用
ワーカーがCellTrust Securelineサーバー上にない場合は、CSVログを取得するために受信アクセスが必要です。Sambaを使用可能。ただし、NFSの方が信頼性が高い。
NFSを正しく機能させるために他のポートが必要になる場合があります。
NFSサービスを正しく機能させるための調査はお客様が行ってください。
- 4.4.x以降
- BES 5.04、10、10.2、12、12.2
- BBM Enterprise
- Internet Explorer 10以降(注:Microsoftが2016年1月12日にサポートを終了したIE 10は、Retainのサポートに制限があります。)
- Firefox 34以降
- Chrome 39以降