このドキュメントでは、Monta Vista Linux CGE4.0 オペレーティング システム上に、VisiBroker をインストールする方法について説明します。
VisiBroker 7.0 は、CD からインストールするか、http://www.borland.com/downloads/download_visibroker.html からダウンロードしてインストールすることができます。
注意:
VisiBroker の以前のバージョンがある場合には、それをアンインストールするか、新しいバージョンを別の場所、つまり別のインストール パス上へインストールすることを推奨します。 評価バージョンをインストールした後で、VisiBroker を永続使用するためのライセンスを購入した場合、評価したソフトウェアを再インストールする必要はありません。 新しいライセンスの有効化については、「ライセンスと登録」を参照してください。Monta Vista Linux 上にインストールする前に、次のことを行う必要があります:
VisiBroker を Monta Vista Linux 上にインストールする前に、プラットフォーム、システム、JDK の各要件に関する最新情報 を確認してください。
プラットフォーム固有の要件のほか、Borland VisiBroker コンポーネントは、通信に TCP および UDP によるブロードキャスト サービスを使用しています。 これらのコンポーネントを単一コンピュータ上で実行する場合でも、TCP および UDP サービスが有効になっている必要があります。
Monta Vista Linux 用インストール パッケージには、どのバージョンの Java Development Kit(JDK)も同梱されていません。 インストーラ(CD イメージ、Web からダウンロードしたインストーラのどちらの場合でも)を実行するには、JDK 1.4.2 以降が必要です。現在では、IBM と Sun の両方が、64 ビット プラットフォーム向けの JDK を提供しています。Sun が提供する JDK のサポート プラットフォームについては、Download Java 2 Platform, Standard Edition を参照してください。IBM が提供する Java 製品や、その JDK をインストールするためのシステム要件については、http://www.ibm.com/developerworks/java/jdk を参照してください。
重要: Monta Vista 上にインストールする前に、JDK がインストールされている必要があります。 JDK の bin
ディレクトリが、PATH 変数に入っていることを確認してください。
お使いの JDK の場所やバージョンを確認するには、次の構文を使用します:
$which java /opt/local/bin/java java version "1.5.0_06" Java(TM) 2 Runtime Environment, Standard Edition (build 1.5.0_06-b05) Java HotSpot(TM) 64-Bit Server VM (build 1.5.0_06-b05, mixed mode)
Borland VisiBroker CD には、Monta Vista Linux オペレーティング システム向けのインストール ソフトウェアが収録されています。 このセクションでは、Monta Vista Linux に CD から VisiBroker をインストールするための準備について説明します。
# mount -t iso9660 -o ro /dev/cdrom /cdromここでの
/cdrom
は、CD-ROM のマウント ポイントを表します。自動マウント ソフトウェアを使用している場合、CD-ROM を CD-ROM ドライブへ入れると、自動マウント設定で指定されたディレクトリへ、自動的にマウントされます。 この場合、次の手順「Borland VisiBroker のインストール」に進んでください。
自動マウント ソフトウェアかどうかを確認するには、次のコマンドを使用します:
$ ps aux | grep automount自動マウント ソフトウェアを使用している場合には、出力メッセージが次に似たものになります:
root 628 0.0 0.2 1148 588 ? S 17:32 0:00 /usr/sbin/automount
ルートに移動し、次のコマンドを入力します:
umount /cdrom
(CD-ROM を手動でマウントした場合)
eject cdrom
(自動マウント ソフトウェアを使用して CD-ROM をマウントした場合)
VisiBroker は、CD からインストールするか、ボーランドの Web サイト(以下参照)からソフトウェアをダウンロードしてインストールすることができます: http://www.borland.com/products/downloads/download_visibroker.html
VisiBroker をインストールする前に、インストール方法を選択します:
install_linux
インストール ウィザードが別ウィンドウで起動します。
[Previous]
ボタンを使用すると、画面に戻って情報を変更することができます。ダウンロード ファイルからインストールする場合:
java -cp <installer file>-<release number>-linux-montavista-x64.jar install
コンソール モードでインストールを行うには、-i console
オプションを使用します。
インストール ウィザードの画面上の指示に従って進めていきます。 ほとんどのオプションでは、インストール ウィザードで示されるデフォルトをそのまま使用できます。 [Previous]
ボタンを使用すると、画面に戻って情報を変更することができます。
[Next]
をクリックします。重要: VisiBroker のこのバージョンは、以前のリリース上に上書きインストールすることはできません。
[VisiBroker Console]: VisiBroker ORB とサービス群を管理するための GUI とツール。
[VisiBroker Core]: VisiBroker for Java 開発ツール、VisiBroker for C++ 開発ツールと、サーバー コンポーネント。
[Documentation]: オンライン ドキュメント一式。
[Examples]: Borland Enterprise Server のサンプル アプリケーション。
[VisiBroker Extended Services]: VisiBroker の拡張機能として購入可能なオプションのコンポーネント。
[VisiNotify]: OMG Event/Notification Service に対する ORB レベルの高機能実装。
[VisiSecure]: クライアントとサーバーの間にセキュリティで保護された接続を確立するためのフレームワーク。
[VisiTime]: OMG Time Service 仕様、バージョン 1.1 の完全実装。
[VisiTransact]: インターネットやイントラネットにおける CORBA アプリケーションでのトランザクションのための OMG トランザクション管理ソリューションの完全実装。
[VisiTelcoLog]: OMG Telecom Log Service 仕様、バージョン 1.1.2 の OMG 準拠実装。
Smart Agent ポート は、osagent
とも呼ばれます。 このポートは、ORB がサーバーと通信する際に使用されます。 値は、5000 から 65535 の間で選択してください。 デフォルトは 14000
です。
また、使用する JDK を選択できます。 デフォルトの JDK を使用したくない場合には、[choose]
ボタンを選択して、JDK Home へのパスを指定してください。
[Previous]
ボタンをクリックすると、すでに選択したページに戻り、内容を変更することができます。ただし、インストールする製品の変更はできません。 選択内容を承認してインストールを開始するには、[Install]
ボタンをクリックします。 [Next]
をクリックします。 登録ウィザードが別ウィンドウで起動します 登録ウィザードを終了すると、[installer completion] パネルが表示されます。 <install_dir>/license
ディレクトリにコピーしてください。 ライセンス アクティベーション キー ファイルを受け取ってない場合、またはソフトウェアを再インストールする場合には、http://www.borland.com/products/downloads/download_visibroker.html にアクセスし、新しいライセンス キーをダウンロードしてください。 重要: 製品を使用するには、ライセンスを登録し有効にする必要があります。
注意: 後から lmadm
実行可能ファイル(<install_dir>/bin
ディレクトリにあります)を実行して、ライセンスを登録、有効化したい場合には、[No] を選択して [Next]
をクリックしてください。
[Have a serial Number]: シリアル番号を入力します。
[Have Activation file]: アクティベーション ファイルへのパスを入力します。
[Done]
をクリックしてインストーラを終了させます。注意: lmadm
実行可能ファイル(<install_dir>/bin
ディレクトリにあります)を実行して、後からライセンスを登録、有効化することも可能です。
ホストによっては、インストール中にライセンス登録ウィザード(lmadm)が開始するのに、時間がかかる場合があります。 この現象は、特にシステムが IPv6 スタックを使用するよう設定されている場合に見られます。 マシンの設定やネットワークの設定が正しくない場合、接続の試みが遅くなる可能性があります。 これを解決するには、インストール時のライセンス登録フェーズはスキップし、インストールが完了した後に別途ライセンス登録を行ってください。
インストール後にライセンスを登録、有効化するには:
<install_root>/bin
ディレクトリへ移動します。toolsjdk.config
ファイルを開き、プロパティ java.net.preferIPv4Stack
の値を true
に変更します。toolsjdk.config
ファイルを保存し、閉じます。lmadm
を、<install_root>/bin
ディレクトリから起動し、ライセンス登録プロセスを完了させます。toolsjdk.config
ファイル内のプロパティ java.net.preferIPv4Stack
の値を、false
に戻すのを忘れないようにしてください。注意: VisiBroker が NFS マウント ディレクトリにインストールされた際に、そのシステム一時ディレクトリの空き容量が十分でない場合、 NFS サーバーがそのディレクトリ内のファイルを定期的にロックするため、インストール後のクリーンアップ処理で、すべての一時ファイルを削除できない場合があります。 この場合、一時的なディレクトリやファイルを、インストール後に手動で削除してください。
インストーラが生成するインストール ログは、VisiBroker が CD からインストールされた場合には、インストール ディレクトリのルートに、VisiBroker のインストールにダウンロードしたファイルが使用された場合には、そのインストーラ ファイルがあるフォルダに、書き出されます。
VisiBroker インストール ログ ファイル:
<install_dir>/Borland_VisiBroker_InstallLog.xml
ファイルは XML 形式のログで、エラーなどのインストール固有の情報が保存されています。
UNIX システムでは、テキストのみのモードでインストーラを実行することができます。 UI モードを指定するパラメータを使用して、インストーラを起動できます。
テキスト モードでインストーラを実行するには:
java -cp <install_file>.jar install -i console
インストーラは stdout
へ書き込み、stdin
から読み込みます。 これにより、1つのシステムから別のシステムへ telnet
で接続し、インストーラをリモートで実行することができます。
VisiBroker C++ サーバー、VisiTransact、VisiNotify を実行する前に、2つのライセンス環境変数(BES_LIC_DIR
と BES_LIC_DEFAULT_DIR
)を設定する必要があります。 インストール中に、これらの環境変数の設定に使用する、シェル スクリプトが作成されています。
これらの変数を設定するには:
<install_dir>/bin
ディレクトリへ移動します。Korn シェルまたは Bourne シェルを使用している場合は、次のスクリプトを使用して環境変数を設定します。
vbroker.sh
C シェルを使用している場合は、次のスクリプトを使用して環境変数を設定します。
vbroker.csh
.profile
、.cshrc
、または .login
ファイルにコマンドを追加します。テキスト プロパティ ファイルを作成したら、それを <propertiesfile>.txt
という名前で保存します(<propertiesfile>
は作成したプロパティ ファイルのファイル名です)。 これで、プロパティ ファイルで指定した値を使用する自動インストール プロセスを起動できます。
注意: すべてのプロパティと値で、大文字と小文字が区別されます。 ディレクトリとファイルのパスを指定する場合は、必ずスラッシュ(/)を使用してください。
プロパティ ファイルはテキストファイルであり、各プロパティは 1 行で記述され、各行は CR で終わる必要があります。また、行末に空白があったり、ファイルの末尾に空白行があってはなりません。 ファイル内でプロパティはどんな順番でも構いません。
自動インストールに使用するプロパティ ファイルの内容
変数 | 値 |
---|---|
INSTALLER_UI | silent (必須)。 インストールのモードです。 |
USER_INSTALL_DIR | <install_dir> (必須)。 VisiBroker への完全パス名。 デフォルトのインストール ディレクトリは、/opt/Borland/VisiBroker です。 |
OSAGENT_PORT | (任意)。 デフォルトは 14000 です。 |
USER_SHORTCUTS | /dev/null (必須)。 |
INSTALL_DOCS | オンライン ドキュメント一式をインストールします。 デフォルトは YES です。 |
INSTALL_EXAMPLES | VisiBroker のサンプル アプリケーションをインストールします。 デフォルトは YES です。 |
INSTALL_TYPE | VisiBroker (必須)。VisiBroker をインストールします。 |
JVM_JDK_HOME | (任意)。 ユーザー アプリケーション コードのホストとなる VisiBroker コンポーネントで使用する JDK パスを設定します。 デフォルトは、VisiBroker に付属する JDK がインストールされる場所に設定されます。 |
INSTALL_VBCONSOLE | VisiBroker ORB とサービス群を管理するための GUI とツールをインストールします。 デフォルトは YES です。 |
INSTALL_VISICORE | VisiBroker for Java 開発ツール、VisiBroker for C++ 開発ツールと、サーバー コンポーネントをインストールします。 デフォルトは YES です。 |
VISI_SERVICES | INSTALL_TYPE が VisiBroker の場合、購入されているすべての VisiBroker Extended Services をインストールします。 値は次のエントリで構成された、カンマ区切りのリストです:
たとえば、VisiBroker Edition with VisiNotify と VisiTransact を購入した場合、これらの追加サービスをインストールするには、自動インストールの オプション製品である Extended Service のそれぞれの詳細については、「Choose VisiBroker Extended Services」を参照してください。 |
CONFIGURATION_SETUP | VisiBroker のサンプル構成をインストールします。 デフォルトは YES です。 |
VISICORE_FEATURES | { Java |.NET }。 VisiBroker for Java/C++、または VisiBroker for .NET、もしくはその両方をインストールするのかを指定します。 デフォルトは、VisiBroker for Java/C++ です。 これは、INSTALL_VISICORE=NO が指定されている場合には、無視されます。 |
この例では、VisiBroker を、デフォルト以外のエージェント ポートへインストールし、さらに、いくつかの VisiBroker Extended Services もインストールします。
INSTALLER_UI=silent USER_INSTALL_DIR=/opt/Borland/VisiBroker USER_SHORTCUTS=/dev/null OSAGENT_PORT=14925 INSTALL_TYPE=VisiBroker VISI_SERVICES=VisiNotify,VisiSecure,VisiTime,VisiTransact,VisiTelcoLog
プロパティ ファイルで指定した値を使用する自動インストール プロセスを起動するには:
tar
ファイルから、インストーラ実行可能ファイルを取り出します。chmod 777 <installer file>
。ここでの 777
は「すべて許可」を意味します)。<propertiesfile>
ファイルへの完全パス名を指定してください: java -cp <installer file>.jar install -f <path to properties file>ここでの
<path to properties file>
は propertiesfile
ファイルへの完全パスです。
注意: 自動インストールが完了したら、インストールした製品用に入手したライセンスを登録し有効にする必要があります。 ライセンスは、1 つ以上のシリアル番号とライセンス キーが記載された電子メールか、ライセンス キー ファイルを添付した電子メールの形で、ボーランドより送られてきます。 lmadm
実行可能ファイル(<install_dir>/bin
ディレクトリにあります)を実行して、後からライセンスを登録、有効化することも可能です。
VisiBroker を使用する前に、インストールした製品用に入手したライセンスを登録し有効にする必要があります。 ライセンスは、1 つ以上のシリアル番号とライセンス キーが記載された電子メールか、ライセンス キー ファイルを添付した電子メールの形で、ボーランドより送られてきます。
オンラインで購入または評価用にダウンロードした製品のためのキー ファイルをボーランドより電子メールですでに受け取っている、もしくは、その製品の無料バージョンをダウンロードした場合には、登録ウィザードを使用してキー ファイルを適用するか、ファイルを <install_dir>/license
ディレクトリにコピーして製品起動時に自動的に適用させることができます。
シリアル番号とキーをお持ちの場合には、次のいずれかの登録方法を使用して、VisiBroker 製品の登録、有効化を行うことができます:
選択した方法によっては、Borland Developer Network(BDN)アカウントを持っているかどうかをたずねられる場合があります。 アカウントがない場合は、製品登録ウィザードでアカウントを作成するように求められます。
「ダイレクト」登録以外の方法では、一旦アクティベーション ファイルをを受け取ることになります。 このファイルを <install_dir>/license
ディレクトリへコピーするだけで、製品の起動時にファイルが自動的に適用されます。
Borland Product Registration Wizard を使用してダイレクト登録を行うには:
[Next]
をクリックします。[Next]
をクリックします。 アカウントがない場合は、このウィザードでアカウントを作成するように求められます。[Next]
をクリックします。 ウィザードは、登録状況を管理、表示します。[Next]
をクリックします。 次に [Finish]
をクリックしてウィザードを閉じます。Borland Product Registration Wizard を使用して電子メール登録を行うには:
[Next]
をクリックします。[Next]
をクリックします。 アカウントがない場合は、このウィザードでアカウントを作成するように求められます。[Next]
をクリックします。[Next]
をクリックします。[Finish]
をクリックします。 製品アクティベーション ファイルが電子メールで送られてきます。<install_dir>/license
ディレクトリへコピーすると、製品の起動時にファイルが自動的に適用されます。Borland Product Registration Wizard を使用して Web ページ登録を行うには:
[Next]
をクリックします。[Finish]
をクリックしてウィザードを閉じます。[Login]
をクリックします。 アカウントを持っていない場合は、[Create account]
リンク(http://reg.borland.com/srs5/new_user.jsp)をクリックします。[Continue]
をクリックします。[Register]
をクリックします。 製品アクティベーション ファイルが電子メールで送られてきます。<install_dir>/license
ディレクトリへコピーすると、製品の起動時にファイルが自動的に適用されます。Borland Product Registration Wizard を使用して電話登録を行うには:
[Next]
をクリックします。[Next]
をクリックして、続いて [Finish]
をクリックしてウィザードを閉じます。<install_dir>/license
ディレクトリへコピーすると、製品の起動時にファイルが自動的に適用されます。VisiBroker をアンインストールするには:
osagent
など)がないことを確認します。<install_root>/UninstallerData
ディレクトリへ移動します。java -cp uninstaller.jar uninstall
uninstall
コマンドを入力します。 uninstall
注意: インストール後に作成されたファイルやフォルダについては、アンインストールで削除されません。
uninstall
コマンド実行後、インストール ディレクトリを確認し、不必要なファイルやサブディレクトリを削除します。